本作は,マイクロマウスから2001年12月20日にリリースされた戦闘ヘリシミュレーション。この"コマンチ"シリーズ,実は結構長い歴史を持っていて,その初回作はDOS版にまでさかのぼる。また前作にあたる「3」が発売されてから3年もの月日が経過しているので,「4」の登場を待ち望んだファンも多いことだろう。
シミュレーションにカテゴライズされてはいるが,本作「4」のゲーム性と操作フィーリングは,どちらかというとシューティング(またはFPS)のソレに近い。比較的簡単に"飛ばせる"ことがその要因となっているのだが,開発者曰く「5分もあればコマンチ4で楽しく遊べるようになれる」とのことで,幅の広いユーザー層をターゲットにした作品であることがうかがえる。
プレイヤーは,アメリカ陸軍の要請を受けてボーイングが開発した次世代戦闘ヘリRAH-66,コードネーム"コマンチ"のパイロットとなり,大統領の護衛などのさまざまなミッションを遂行する。また,デルタフォースに配属され対テロリズム作戦を遂行するなどのオペレーションが用意されているので,特殊部隊ファンも見逃せない作品といえよう。
本作で特筆すべきは,その美しいグラフィックス。コマンチシリーズは,前作まで開発元Nova Logicで使われていたボクセル系(スプライトを擬似3D化する技術)のVoxelSpaceエンジンを使用していた。本作ではその使用を中止し,ハードウェアT&Lに対応した最新の3Dアクセラレータをサポートすることにより,一画面内により多くのオブジェクトを配置できるようになった。当然ながら森林や砂漠の描画は素晴らしく,海上でホバリングしたときの水面のゆらぎなどは,臨場感溢れるものに仕上がっている。視点も,一人称視点(およびコックピットビュー),三人称視点の三通りが用意されているので,美しい背景を見るもよし,コマンチ4の機体が躍動するさまを見るもよしといったところだ。
本デモ版はマルチプレイ対応で,最大16人までのデス・マッチが楽しめる。前回のシングルプレイ専用デモでは,"Eagle's Talon"という,海に面した密林地帯が舞台のミッションであったが,本デモ版でプレイできるミッションは"Silver Strike"というもの。今回は,丘陵に挟まれた市街地が舞台だ。
FPSを彷彿とさせるようなシンプルな操作系を生かした"打ちまくりの快感"を味わえる本作。市街戦ということで,爆撃によって破損していくビルの様子なども見どころの一つだろう。
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