[E3 2004#078]「Will Rock」の弟分ともいえるFPS「Chronos」 | - 2004/05/15 21:27 |
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ちなみにSaber Interactiveは,あの「Serious Sam」のライバルとまでいわれた発奮系FPS「Will Rock」の開発元(発売はUbi Soft)。ロシアの新鋭開発者で構成されている同社は,「Will Rock」制作と併せて独自の3Dエンジン「Saber3D Engine」を開発しており,Chronosが同エンジンを使用した二作めのタイトルとなる。第一作のWill Rockですでに高い評価を受けているだけに,エンジンの仕様が固まった今,ゲームデベロッパとしてどれだけ魅力的なゲームデザインが行えるかについて,非常に興味をそそられるタイトルである。 さて画面を見て分かる通り,本作は地球の近未来を舞台にしたSFの世界観を採用している。この"近未来"という微妙な表現にはワケがあって,本作にはScreenshotのような架空のサイバーな空間と共に,ニューヨーク(アメリカ)やロシア,また日本の京都なども内部をキチンと再現した象徴的な建造物と共にマップに実装していきつもりらしいのだ。今回見せてもらったデモ用のステージはホワイトハウスまで実装されていて,その外観を,チートコマンドを使って舐めるように一周しながら紹介してくれた。 さて,やはり本作で特筆すべきはグラフィックス周り。とりわけ戦闘シーンで明らかに他作に差をつけるであろう武器のギミックとエフェクトが素晴らしい。 デモプレイでは,それぞれ"未来の"といった感じではない,半ば無理矢理非現実的にデザインされたようなハンドガンやエネルギー弾を発射するボウガン,またロケットランチャーを見せてくれたわけだが,ズームインするだけなのに銃身から2秒ぐらいかけてスコープが飛び出てくるわ,パーティクルエフェクトはほぼ画面いっぱいに広がるわで,とにかく"浸れる"仕様。"武器の使用そのものが楽しい"という感覚だ。 また武器だけでなく,本作には装甲車のような古典的なビーグルや頭頂部に搭乗するタイプのメックが使用可能になっている。高性能グラフィックスエンジン,物理エンジン,そして乗り物と,近年のFPSがウリとして備える要素をすべて詰め込んだ作品であり,テクノロジーデモのようなアンバランスさも一切持ち合わせていなかった(マップ内の水槽のシーンを延々と見せられたのにはまいったが……)。 Saberのスタッフによると現状ではまだパブリッシャが見つかっていないため発売日は未定だが,2004年内のリリースを目指しているとのこと。プラットフォームは,PC,Playstation2,Xboxに対応する予定だ。(Gueed) |