GeForce 6800 Ultraのベンチマークを掲載 - 2004/04/17 06:37


※GeForce6の各種ムービーなどは,記事一覧の「こちら」からどうぞ。

■■GeForce 6800 Ultra ベンチマーク計測結果■■

 NVIDIA社のリファレンスカードも借りられたことだし,簡単ではあるが,いくつかのベンチマークを計測してみた。テスト用に使用したシステムは,以下の通りである。最新式とはいえないが,まだまだハイエンドに属する構成であるといってもいいであろう,比較的素直な構成だ。元々400Wの電源ユニットだったが,NVIDIA社の忠告に合わせて480Wのものを新調している(400Wでは,Windowsの起動時に電力が足りないというメッセージが表示されることもあった)。なおドライバ関係は,すべて最新のものにアップグレードしている。

■ テストシステム

 CPU:Pentium 4/3.0GHz(FSB800MHz:HTテクノロジ)
 メモリ:512MB
 HDD:80GB(ATA100 7200rpm)
 マザーボード:ASUS P4S800
 電源:Thermaltake 480W
 OS:Windows XPホームエディション
 DirectX:DirectX 9.0b
 ビデオドライバ:Unified Driver ver 6.0.7.2

 比較の対象に選んだのはGeForce FX 5900XTである。GeForce FX 5900のコアクロックは390MHzで,128MB DDRを搭載。CineFX2.0エンジンがDirectX 9.0bに対応しており,ほとんどの面でGeForce 6800の1世代前の機能を有している。GeForce FX 5950よりもメモリ部分が弱い廉価版だ。コードネームはNV35。
 ベンチマークの測定に使ったのは,「3Dmark03」「AquaMark 3」「Final Fantasyオフィシャルベンチマーク2」の三つの定番ベンチマークソフト,そして実際のゲームソフトからは「Unreal Tournament 2004デモ版」「Far Cry」「CALL OF DUTY」の3本を選んだ。ゲームソフトに関しては,解像度は最初は1024×768ドットでノーマル設定のものと,1600×1200ドットでMAX設定のもの2種を測定してみた。

■■GeForce 6800の登場によるゲーマーへの影響は?■■

 下記グラフをひと通り見ると,3Dmark03の計測値の高さが異常にも思えるが,低解像度はおろか高解像度でもパフォーマンスが維持されているという素晴らしい能力を発揮している。現時点ではPM3.0に対応したソフトがないために大きな利点はないかもしれないが,2004年後半戦ともなると,「Half-Life 2」や「S.T.A.L.K.E.R.」「Lord of the Ring:Battles for Middle-Earth」「Everquest 2」など,可能な限り高いスペックのシステムで楽しみたい新作たちが,ジャンルを問わずリリースされることになる。単にゲーマーへの影響を推し量るのは難しいが,ここ数か月に渡って苦汁を飲まされていたNVIDIA社が,渾身の力をこめてリリースする新製品であるのは間違いない。

 画質やパフォーマンスに関しては,王座奪回に向けて申し分のない性能を誇っているGeForce 6シリーズだが,気になるのは値段。現在のところGeForce 6800 Ultraは,米国で499ドルの価格設定がされており,16パイプラインのGeForce 6800 Ultraに対して12パイプラインしかない「GeForce 6800」は299ドルになると予想される。早ければ2004年5月〜6月あたりには市場に出回る見込みだが,長い間グラフィックカードの買い替えを控えてきた人には,かなり魅力的なハードウェアであるといえるだろう。(奥谷海人)




●3DMark03(画面上段左)
 3DMark03はVer.340のトライアル版を使用。すでに欧米ではGeForce 6800 Ultraを使って15000以上のスコアを記録している報告があるが,筆者のマシンでも11000を超えている。Mother Natureの重い冒頭のカメのシーンでも最低18fpsを維持するなど,初めてカクカクしない映像を見ることができた(GeForce FX 5900から121%向上)

●AquaMark3(画面上段中央)
 DirectX 9.0のテストとして人気が高いAquaMark3では,53000前後の高いベンチマーク数値を記録している。最後のMassive Overdrawを示す爆発効果でも,なんのスローダウンも見られない(GeForce FX 5900から48%向上)。

●Final Fantasy XI オフィシャルベンチマーク 2(画面上段右)
 ちょっと意外なのが「Final Fantasy XI オフィシャルベンチマーク 2」で,現在市販されているモデルのグラフィックカードと変わらない程度の数値しか稼げていない。4000以上であれば高設定でも無理なくプレイできる範囲だが,GeForce FX 5900との差も非常に少ない。オプティマイジングが理由かと思われる(GeForce FX 5900から17%向上)。

●Unreal Tournament 2004(画面中段)
 Unreal Tournament 2004のデモ版を使った非公式のベンチマークで,五つのボットマッチを連続して計測するもの。ノーマル設定した1024×768ドットの解像度では,GeForce FX 5900のパフォーマンスと全く変わらない数値しか出せていない。しかし高解像度になれば,GeForce 6800 Ultraの凄さが歴然としてくる。

●FarCry(画面下段左)
 Bench'em AllというRTA社のベンチマークソフトを使ったもので,同社の制作したカスタムマップを使用。原稿執筆時点で最高位のグラフィックを誇るFarCryだけに,低解像度でも既存のグラフィックカードとは大きく差をつけている。GeForce FX 5900が1600×1200ドットで急落する一方で,GeForce 6800 Ultraは40fps以上をマークしたのは素晴らしいのひと言。

●CALL OF DUTY(画面下段右)
 QuakeIIIエンジンを使用しているのだが,DirectX 9.0bに完全対応したこの人気ソフトを,CoDBenchを使って計測した。1024×768ドットの場合はさておき,1600×1200では高い平均値を維持しているのが分かる。



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