[GDC2004#11]Serious Sam 2のループデモが登場 | - 2004/03/29 15:26 |
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「Serious Sam」で衝撃的なデビューを飾ったクロアチアを本拠にする開発集団Croteam社が,GDCの会場に大きくブースを展開していたATI社及びNVIDIA社に,期待の「Serious Sam 2」のループデモを提供していた。 Serious Sam 2が一般に公開されるのは,これが初めてのこと。両社とも同じデモを使っていたが,ただのムービーではなく,リアルタイムで動作しているインゲームのシネマティックスだった。 デモの長さは2分ほどで,前エンジンのクッキリとした色合いをうまく継承している。椰子の木や薄い茶色の大地,そこにハーレーダビッドソンをバギーにしたようなバイクに乗った主人公サムがいる。このデモの近くに立っていたCroteamの開発者によると,このバイクのように,Serious Sam 2には複数の乗り物が出てくるようだ。 シングルプレイヤーモードでは,普通とは違うセッティングでの運転になるというが,なんのことだか想像がつかない。マルチプレイヤーモードでは「Tribes」や「ヘイロー」のように乗りこなすこともできるのだろう。 その次のシーンでは,4体のモンスターが一団となって屋外を走っているシーン。どういう状況なのか,比較的ゆっくりと歩調を合わせながら大小のキャラクターが谷間を走っていく。キャラクターの肌はどれもテカっているが,質感はヌメヌメしているというよりもゴムのようなスムースなテクスチャだ。非常にカラフルなのも,これまでのモンスター像とは異なる。 青い空と輝く太陽は,このシリーズの純然たるトレードマークである。映像では広大な屋外が描写され,さらにはドラム缶が丘陵から転げ落ちるシーンに続き,複数の人間キャラクターが崖に刺された何本もの木材に引っかかりながら落ちていく,「Half-Life 2」でお馴染みのパチンコデモのパロディも確認できた。 最後のムービーは,さきほど登場したモンスターの中で一番サイズの大きい,緑色の肌にフットボール選手のような赤いプロテクターを装着したモンスターが,音楽に合わせて踊っているデモである。カメラはゆっくりと周囲を移動しながら,キャラクターのテクスチャマッピングの美しさを見せつけていた。 Croteamによると,スケジュール通りに開発が進めば2004年中のリリースは間違いないということだ。カラフルな世界は前作そのままだが,あの緻密なキャラクターモデルのために,シリーズの特色である無数のキャラクターに取り囲まれる感覚が失われていないかが心配だ。軽快なスピード感が残されていれば,前作同様にインパクトのあるFPSになり得るだろう。(奥谷海人) →「Serious Sam 2」の記事一覧は,「こちら」 ※下の画像は,ムービーの映ったモニターから直撮りしたものです |