あのEverQuestのイメージ画を描いた著名なファンタジー画家にインタビュー! GenConでは,テーブルトークRPGやトレーディングカードのベンダーのほかにも,中世風の衣類や刀剣,そしてカード,ミニチュア,ダイス,ルールブックなどの小売業者のブースが軒を連ねる。その中に混じって,ドラゴンや戦士達がカラフルに描かれた油絵を展示しているのが,実際にカードの図柄や表紙の作品を提供しているアーティスト達だ。
そんなファンタジー画家達の中でも,とくに我々に身近な人物が
キース・パーキンソン(Keith Parkinson)氏である。この名前を知らなくても,金髪ポニーテールのエルフでお馴染みの
"EverQuestシリーズ"のイメージ画は,PCゲーマーなら知っているだろう。彼は,GenConの常連といってもいいくらいイベントでは頻繁に見かける人で,ファン達と自分の作品について語り合うのを大切にしている。
パーキンソン氏は現在,
ブライアン・マッケイド(Brian McQuaid)氏や
ジェフ・バトラー(Jeff Butler)氏など,
Verant Ineractive社の中核としてEverQuestを生み出した開発者達と組み,
Sigil Games Online社の専属のアート・ディレクターとして,新作の開発段階から関与している。実際,このゲームについては詳細どころかタイトル名さえも発表されていない状態だが,パーキンソン氏と会話する機会が得られたので,無理を承知で詮索してみた。
4Gamer.net(以下,4G): ファンタジー画家の中には,極端に人物画の苦手な人もいるようですが,パーキンソン氏の作品は,人物からドラゴンに至るまで均整が取れていて,非常に美しいですね。
Keith Parkinson(以下,KP): ありがとう。まあこの道も長いからね。
4G: Sigil Games Online社では,どのような活動をされているのですか?
KP: EverQuestではイメージ画だけを提供したけど,今回は世界のビジュアリゼーションなどを手がけ,またアート部門の統括もしている。Sigil Games Onlineには才能のあるアーティスト達が集まっていて,このMMORPGの仕上がりには満足しているね。
4G: Microsoftがパブリッシャになるとのことですが,PCでリリースされるんですか,それともXbox専用としてリリースされるんでしょうか?
KP: まだ正式にアナウンスしたわけじゃないので,私からは話せないなあ。実際,現段階ではかなり固まってきているから,そろそろ発表することになると思うけどね。
4G: 来年のE3とかで?
KP: それより早いかもしれない。これも僕らが出すゴーサインじゃないからね。
でも,本当にワクワクしててさ。「EverQuest 2」はもちろん,今話題になっているオンラインRPGっていっぱいあるじゃない。このゲームが出たとき,みんな「やばい! どうしよう」って思うんじゃないかな。それくらい,インパクトのある作品になると思うよ。
KP: おお,それは楽しみですね。期待して待っています。
この会話から,Sigil Game Online社の新作について何か分かったわけではないが,EverQuestと比較していることからも,PCでリリースされる可能性は十分ある。リリース時期などもいっさい不明なものの,とりあえず今は,パーキンソン氏が率いるアート部門に思う存分に腕を振るってもらいたいものだ。(奥谷海人)