■「プリストンテール」
　「プリストンテール」は，剣と魔法の世界をモチーフにしたMMORPGだ。国内では2002年からツイムネットが運営を手がけていたが，同社が2003年に倒産したため存続の危機に陥っていた。現在はサーバーを韓国に置いて，Moriah Japan（Prinston Tale開発元の日本法人会社）が運営サービスを，exciteが課金などを担当している。
　ブースの担当者に話を聞いたところ，展示されているものは現在稼動しているバージョンと同じもので，とくに東京ゲームショウのために拡張やパワーアップをしたものではなかった。やや残念。
　やはりMMORPGだし，心機一転運営元も変わったことで今後の拡張や大幅なアップデートが気になるところだが，「新しいシステムとして，サバイバルモードなどを考えています」との返事がもらえた。サバイバルモードはプレイヤーとモンスターによる生き残りを賭けた戦いが楽しめる。詳細は不明だがどうやらチームで協力して戦っていくことになりそうだ。ほかにも韓国モノではおなじみのPKシステムの導入も考えているそうで，プレイヤー同士の腕試しもできるようになる。これらの導入時期については教えてもらえなかったが，話しぶりから察するにそれほど遠い話ではなさそうな感じだった。
　また，現在韓国に置かれているゲームサーバーを日本に移動するという話も出てきているそうで，もしそれが実現すれば，より快適なプレイが楽しめるようになるかもしれない。プレイヤーは期待していよう。

■SHOT-online
　「プリストンテール」のステージ横の柱の影に，ひっそりと置かれていたタイトルが，「SHOT-online」というMMOゴルフゲーム。韓国では2004年にβテストが始まる最新タイトルで，2000人の同時アクセスが可能なリアル系のゴルフシミュレータである。MMOということで街などもあり，そこではゴルフクラブの購入や服のコーディネイトなどが可能。アバターのようなシステムを見ることができた。
　基本的には街で仲間を募ってゴルフをするようなものだろうと思っていたが，本作には驚くべきシステムが。なんと，ギルド同士の戦いが楽しめるというのだ。ゲームではゴルフクラブなどを購入できることから，お金を賭けてゴルフで対決するのだろう……と思っていたら，これまた裏切られた。なんと，試合で賭けるモノはゴルフコース。日本のゴルフゲームでは見られないシチュエーションだけに少々驚いてしまった。ちなみにゴルフコースはみんなが自由に利用可能なフリーコース，ギルドの所有物（プレイにはギルドにお金を払う必要あり），トーナメントで使われる特殊なコースの三種類があるらしい。

　また選手の動きは韓国のプロゴルファーをモーションキャプチャ−しており，かなりスムースな動きをしていた。ゴルフコースも実在のものであり，国内で運営するときには日本の実在コースに差し替える予定らしい。リアル系ゴルフシミュレータとして良くできていると思ったが，ギルドシステムという微妙な味付けが，普通のゴルフゲームプレイヤー受け入れられるかどうかが，成功のカギを握っているような気がする。個人的にはこういった遊びは好きだが，まじめなゴルフファンからみると抵抗がある気も。リアルならしっかりリアルに，遊ぶならトコトン遊んでもよかったのではないだろうか？（Murayama）