[ECTS総力レポート#16]爽快なドッグファイトが楽しめる「Wings of Honour」 | - 2003/08/29 22:01 |
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ドイツのCity Interactive社の開発する「Wings of Honour」は,第一次世界大戦中のヨーロッパを舞台にしたフライトシミュレーションゲームだ。とはいえ,本作はアクション性を重視しており,ゲームの作りはマイクロソフトから発売された秀作「Crimson Skies」に近い雰囲気。実際,キャンペーンではストーリーを楽しませるアドベンチャーモードが加味されており,プレイヤーは連合軍のエースパイロットとして数々の戦闘に参加,経歴を積んでいくという内容となる。 グラフィックスは最新鋭とまではいえないものの,3Dで表現された雲や煙はもちろん,地上の民家や兵器,さらには町中を闊歩する人間たちも描いているなど,各オブジェクトの表現は非常に詳細。人間に向かって機銃を掃射することはできないが,プレイヤーの飛行機を狙ってくる対空砲もあれば,地上の施設を破壊するのが目的となるミッションもあるなど,本作はさまざまシチュエーションを楽しめる作品となるようだ。アクション性重視とはいえディテールに関しては非常に凝っており,被弾した機体の一部分が剥がれ落ちたり,翼に穴が開いてしまったりと,なかなか目を楽しませてくれる。 Wings of Honourでは,実際に第一次世界大戦期に活躍した連合軍とドイツ軍の機体を,全部で30機種用意。マルチプレイヤーモードでは,すべてが利用できるようになるという。この時代の飛行機は計器類も少なく,ゲーム化してもそれほど複雑にはならないし,何より適度なスピードの遅さと機関銃を主体とする戦いは,対戦ゲーム向きだといえる。 ちなみに本作は,すでに数日前にゴールド版が完成し,9月中にはイギリスで先行販売される予定。11月頃には,City Interactive社が拠点とするポーランドやドイツを始め,フランスや北欧地域などヨーロッパでのリリースが続くことになる。日本からの入手は難しいだろうが,やや沈静化してしまっているコンバットフライトシムというジャンル。こういう新しい血(企業)の参入には期待したいところだ。(奥谷海人) |