そういえば「Duke Nukem Forever」ってどうなったの? - 06/03 12:00

 Take‐Two Interactive社は,5月27日に行われた株主総会で,今後18か月に発売される新作の概要を発表した。好調な業績を反映してか,PlayStation2やXbox用ゲームをはじめ,Gathering of DevelopersブランドでリリースしているPC用ゲームソフトの開発も次々と行われているようだ。
 その中でも期待したい作品が,「Grand Theft Auto」の新作で,タイトルやゲーム内容こそは公開されなかったものの,来年後半に向けた開発が進んでいるようだ。また,かなり激しいバイオレンス描写が人気となっているXboxやPCの「Max Payne」と,PlayStation2の「State of Emergency」の新作などもリリースされることが確実となった。
 Gathering of Developersブランドとしては,すでに正式発表されている「Hidden&Dangerous 2」「Railroad Tycoon 3」を筆頭に,70年代から80年代にカルト人気を誇った映画「ウォーリア−ズ」や「マンハント」のゲーム化などが気になるところだ。さらには,「Serious Sam」の最新作の話題も上るなど,ヒット作品は確実に続編が出てきそうな気配である。また,「Space Colony」なる新作が開発されていることも発表されるなど,新旧取り揃えた層の厚さには,今後が期待できそうだ。

 さて,気になるのは「Duke Nukem Forever」だ。開発のウワサが出てから8年目になるこの作品は,Quake IIエンジンからUnrealエンジンへの仕様変更などから開発遅延が伝えられてきたが,開発チーム3D Realms社の秘密主義もあり,最近では何の情報も出てこなくなってしまっている。実際,内部でも相当な混乱があるらしく,販売元がTake-Two Interactive社に移行してからは,画面写真すら1枚もリリースされていないというのが現状だ。
 その状況を憂いたのか,Take‐Two Interactive社の株主総会では,同社の幹部が「Duke Nukem Forever」についても言及。

「Duke Nukem Foreverに関しては,電源を切った(pull the plug /キャンセルしたという意味)ものと信じている」

と短く説明した。これに対し,3D Realms社では,「この作品の権利は全て3D Realms社に帰属しており,他社にプロジェクト進行に関する決定権はない」とし,依然として開発が進められていることを示唆している。
 今後,「Duke Nukem Forever」がGathering of Developersからリリースされるかどうかは分からなくなってきたが,Dukeの迷走はもうしばらく続きそうな気配だ。
 「Half-Life 2」「DOOM 3」などのライバル作品の続編が話題になるなか,FPSゲーム隆盛の一翼を担ってきたDukeの話さえ聞こえてこなくなってきている今日この頃。少なくとも,2003年中のリリースはなさそうだ。(奥谷海人)


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