NC Softが開発し,国内ではNCジャパンがサービスを行っているリネージュは,クォータービューのMMORPGだ。その正当な後継者となる
「リネージュII」は,3Dグラフィックスを採用し,見た目のイメージを大きく変更されて開発が進められている。
その
リネージュIIのプレイアブルバージョンがTGS2002で展示された。まだ開発初期段階で,"とりあえずひととおり動く"という感じだったが,美しい背景と装備品によって外観が変化するキャラクターなどのグラフィックス面では,さすがに次世代のものを感じさせてくれた。デモ機ではエルフ,ドワーフ,ダークエルフの3種族でプレイできたが,キャラクター作成画面,ステータス表示画面などは,まだ開発中とのことだった。以下の文章は,すべてTGSでの"α版"レベルのプログラムを触ったものであることを心に留めておいてほしい。
まずは基本的な操作面を紹介しよう。
移動はマウスの左クリックで移動地点を直接クリックするタイプ(リネージュと同じ)を採用している。キーボードでの移動もサポートされていて,こちらはカーソルキーで行う。
マウスの右クリックは視点の変更で,プレイヤーキャラクターを中心に文字通り"ぐりぐり"と回転ができるようになっていた。ちなみに,現在のバージョンでは3人称視点のみしか用意されていなかったが,
今後の予定として1人称視点が搭載されるとのことだ。
マウスのホイールは視点のズームイン/アウト機能で,限界までズームアウトした状態では,リネージュよりもキャラクターが小さく表示され,移動に便利な印象を受けた。自分の見やすい視点にすぐ変更できるのは便利だが,今後実装される予定の1人称視点も気になる部分だろう。
アイテム欄はリネージュと同様に多く用意されていて,アイテム種類の豊富さを期待させられる。一方,装備欄については開発中らしく,そっけなかったのが残念。
アイテムや魔法のショートカットキー登録も健在で,プレイしたデモ機でのキャラクター"ダークエルフ"では,"座る/立つ","走る/歩く","召喚ペットの魔法"の3種が登録されていた。これらの使用はリネージュと同様にファンクションキーで行う。
モンスターとの戦闘は,
ターゲットを左クリックするだけであとはオートマティックに行われる。移動をすると自動攻撃が解除されるようで,再び左クリックで攻撃を開始しなければならなかったが,慣れればとくにプレイしづらくはないだろう。一つ気になった点は,現段階ではモンスターの残HPが画面上に表示されないことだ。本格派RPGではこれもひとつの醍醐味として特徴付けされるが,MMORPGではあまり見られない仕様といえる。やはりHPバーが表示されていたほうがプレイしやすい(ドキドキ感は減少してしまうだろうが)ので,機能追加されることを望むばかりだ。
NPCとの会話は,リネージュと同様となっており,近寄ってからNPCをクリックすると,会話ウィンドウが開き,その中のキーワードをさらにクリックすることでクエストを受けたりするというシステムだ。
TGSバージョンは,限られたフィールドで数種類のモンスターを倒すというものだったが,開発の進行によって多くのアイテムやモンスターが用意されるだろう。今冬あたり(2002年末〜2003年3月くらい?)にβテストの予定があり,
正式サービス開始は2003年夏ごろということだ。ちょっと日本市場を意識したようなグラフィックスとなっているが,美しい世界で冒険できるリネージュIIは,文句なしに期待できそうだ。気になる人は,TGS2002に足を運んで実際にプレイして感触を掴んでみてほしい。恒例のプレイ直撮りムービーもUp予定なのでお楽しみに。(Seal)
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