[ECTS 2002#14]Matroxの”サラウンド・ゲーミング”に対応した「Bandits」 - 08/30 19:46

 小型ブースの中でもひときわ人目を惹いていたのが,スウェーデンを本拠にするGrin社「Bandits:Phoenix Rising」だ。第3人称視点でプレイするシューティングアクションで,武器を搭載した車両に乗り込んで敵と戦う。
 Grin社は,Direct X8.0のシェーディング機能を使った最初のソフトの一つ「Ballistics」を開発した新興の会社で,技術力とスピーディな展開をウリにしている。
 会場ではMatrox社Parheliaを搭載したビデオカードを利用し,三つのモニタを並列に設置して展示していた。Parheliaカードを使用することで,例えばモニタを1024×768ドットの解像度に設定しておけば三つのモニタ合わせて3072×768ドットの解像度でゲームを楽しむことができ,側面に広がる光景によって臨場感が各段に高まるだろう。

 Banditsのストーリーは,主人公のフェニックとルドルフのコンビが,ウルフパックと呼ばれる暴力集団に立ち向かうという映画「マッドマックス」のような内容だ。フェニックがドライバー,ルドルフがガナーという設定で,砂漠化した大地を舞台に22のミッションをこなして,ジェリコの町にあるという秘宝を求めて進んでいくことになる。
 デモでは,それぞれ三つずつモニタが並べられた三つのシステムを使ってLAN対戦ができるようになっており,プレイヤーは,Light(バギー),Medium(軽装甲車),Heavy(重装甲車)の三つの乗り物と,搭載するためのライフルやスナイパー銃,大砲やロケットランチャーなどの武器を複数選択して,ゲームにコネクトする。
 ウワサ通り,Banditsはアーケードゲームのようなスピーディで気軽なノリに作られていた。しかしシングルプレイヤーモードでは,ステルスなどで岩陰に隠れながら進んでいくことも可能であるなど,好きなスタイルでプレイできるようになっている。
 マルチプレイヤーモードを念頭において制作されており,インターネット経由の場合,GameSpy Arcadeサービスを利用することで最大8人までプレイできる。デスマッチやチーム対戦をサポートした対戦専用のマップが9種用意される予定で,また,対戦ごとに使用できる武器の種類やゲーム時間などの設定も可能とのことだ。

 開発者が,「ボクらにとってスモーク効果って大変なんだよね」と冗談とも本音とも取れる説明をしていたが,なるほど,ロケットから放出される煙や爆発時の描写まで,煙が各所に使われているようだ。論理モデルは,4輪駆動などをシミュレートしている。一つずつの車両も,裏返ったときに見える排気システムなどの細かい部分まで描き込まれていた。
 Banditsは,スウェーデンでは2002年10月に発売されることが決まっていて,開発はほぼ終了しているという。(Okutani)


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