[SIGGRAPH 2002#12]植物の自動生成ソフト「natFX v1.5 MAX」は,あのゲームにも使用される! | - 07/26 21:00 |
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フランスのメーカーBionatics社が,巨木やサボテンなど,さまざまな植物の3Dモデルを自動的に作成するためのソフト「natFX v1.5 MAX」をリリースした。natFX v1.5 MAXは,その名が示すように「3Ds MAX」のプラグインとして発売される。 最近はゲームでも樹木や地面の枯草を表現するソフトが多いが,ビジュアル面ではユーザーに大きな印象を与えるにも関わらず,すべての植物を一から作っていくには莫大な時間がかかるため,結果的には同じモデルを使い回すことが多い。natFX v1.5 MAXは,樹木の幹の太さや枝の数などの成長具合だけでなく,樹齢や季節など細かいパラメータを指定するだけで,同じ種類の樹木でも毎回違う形のオブジェクトを生成するのだ。 ユーザーが,葉や花の色を自由に変更することも可能である。樹木と草花が数十種類ずつ用意されており,今後もライブラリは増やされていく予定。これらを3Ds MAXにエクスポートし,そのままアプリケーション制作に活用するというわけだ。 natFX v1.5 FXでは,一つの樹木につき最大で1000ポリゴン程度でモデリングできるが,それもユーザーの好みで自由に設定できる。なるべく負担を避けたいゲームアプリケーションのために,現在頻繁に利用されているビルボードという形式の,1枚や2枚のテクスチャにまで落としたオブジェクトへの変換も可能なのだ。さらに,3Ds MAXの風の物理効果にも対応させており,幹や枝を骨組みに分けることで,風に揺れるアニメーションを表現できる。 Baionatics社は,natFX v1.5 FXがゲーム制作の現場で広く利用されることになると期待しており,実際にすでに発売されているMicroids社の「Syberia」というアドベンチャーゲームでは,このソフトが利用された。さらに,先週は,UBI Soft社がこのソフトのライセンスを受けたことを発表している。どのソフトに使用されるかは「Bionaticsからは漏らすことができない」とのことだったが,どうやら頭文字が"M"の人気ソフトの最新版で披露されることになりそうだ。ちなみにUBI SoftのMが付く人気作品といえば,筆者は本誌がE3で独占取材したあのソフトしか知らないが……。(Okutani) |