アニメーションソフト「LightWave 3D」でお馴染みのNewTek社が，次期発表予定のネットワークレンダラである「ScreamerNet」のLinux用ソフト「ScreamerNet Linux OS for i386 System」を，無料で公開することを発表した。このソフトは，Mac OS版，Windows版も同じく2002年の第4四半期にリリースされることになっているが，これらの値段については発表されていない。

　ScreamerNetは，「LightWave 3D 7.5」ユーザーに向けた専用ネットワークレンダラとして開発されている。Linux用は無料で配布されるが，ほかのバージョンと性能はまったく同じになっていて，低予算化が求められるアニメーション制作者に大きく支持されそうだ。
　ネットワークレンダラとは，レンダーファームで並列に用意されたCPUを連結してレンダリングするためのソフトだが，ほかのレンダラはCPU単位で価格が設定されるため，資本の少ない中小制作会社には手が出しづらかった。ちなみに，いままで200個のCPUで1億円近くのコストがかかっていたのだから，LightWave 3DとLinuxのコンボは新興アニメータの御用達ソフトとして広く受け入れられることだろう。
　LightWave 3Dは，これまでにも「ジュラシックパーク III」や「パニックルーム」などのCGを利用したハリウッド映画を始めとして，「シヴィライゼーションIII」や「QuakeIII Arena」，「Serious Sam」などのゲームにも活用されてきた。（Okutani）