[SIGGRAPH 2002#03]NVIDIA社が「Cg」との提携をOpenGL ARBに要請 | - 07/24 19:58 |
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NVIDIA社は,これまで同社とマイクロソフト社が秘密裏に制作し,先月公開したばかりの新世代グラフィックス言語「Cg」(C for graphicsの略)の持つハイレベルのシェイディング言語を,次世代OpenGLに組み込むように,OpenGL 2.0の規格を評議するOpenGL ARBに要請した。 Cgは,C言語をベースにすることで,多くのソフトウェア開発者が特殊効果やシネマティックなリアルタイムレンダリングを行うための,完全なプログラムセットとして開発されてきた。これによって,開発者がDirectXやOpenGLなどを念頭に置きつつグラフィックスハードウェアのアセンブラ言語を書き込む必要がなくなり,Cgによってソフトが各言語に自動的にサポートされるという理想的な形を生み出すのが狙いだ。 Cgは,すでにDirectX 9.0や旧OpenGLとの互換性が実現しており,近々発表される予定のOpenGL 2.0でもサポートされることになれば,この理想の完成に近づくのである。 NVIDIA社は,Cgのソースコードが先月公開されて以来すでに世界中で3万6000団体に配布されていると説明し,ソフトウェア業界に広く浸透していることを強調している。実際,すでに「Maya」のAlies/Wavefront社や,「3Ds Max」のDiscreet社を始めとするツールソフト制作会社の多くで,Cgが採用され始めている。 さらに,NVIDIA社はCg用のコンパイラを2002年8月中にもオープンソースとして広く配布する予定。これによって,各開発者がライセンス問題に気遣うことなく自由にCgを使用できる環境が整うことになるわけだ。(Okutani) |