[E3 2002#89]前作以上にストーリーとアクションを重視した「IGI2:Covert Strike」 - 05/29 21:08

 「Project IGI」は,ステルスを目的とした広大なマップでのアクションが期待された一方で,敵の思考ルーチンの悪さやマップの広さに対してアクションが少ないこと,さらにゲーム途中でのセーブができないといった問題が多かった。これらの理由により,シューティングファンの好みも分かれていた。
 「IGI2:Covert Strike」(以下,IGI2)の開発は前作と同じくノルウェーを本拠にするInnnerloop社だが,販売元はEidos InteractiveからCodemastersに変更された。彼らは,前作で得たファンからの意見を聞き入れ, ゲームシステム面で大きく改良を加えている。
 IGI2では,前作にもあった「孤独感にも似た,広い大地に降り立つ」という雰囲気をそのままに,敵の配置を増やすことでアクション性を増加させた。ブースでのデモをプレイしているときでは,基地の角を曲がった途端に4人の兵士に取り込まれるようなこともあった。ほかのシューティングゲームと違って,このような状況ではほとんど勝てないのがIGIらしい"リアリティ"だ。それでも,ゲーム中で何キロメートルもの途方もない距離を行ったり来たりする状況は解消されているようで,ストレスが溜まりにくいゲームになっている。
 また,敵は警報や銃声などの"音"に反応するようになっており,劣勢と感じるや否や味方の兵士を呼びに行ったり,プレイヤーを見つけ出すべく近辺を隈なく探したりもするらしい。数人がプレイヤーに向って突撃してくるのを,ほかの仲間が援護射撃するような風景も見られた。
 ほかにも敵がリスポーン(再配置)することはなくなり,違う階級の兵士によって異なる反応を示すなど,細かい部分にまで調整が見られるようになった。銃を撃つプレイヤーも,走っているときとしゃがんでいるときでは精度が変化するなど,前作にはなかった仕様も多い。
 IGI2でのプレイヤーは,元イギリス精鋭部隊SASのメンバーで,現在はアメリカ軍部が編成したIGI(I'm Going In)という特殊チームに籍を置くデイビッド・ジョーンズという役柄に扮する。ミッションは20種程度用意され,中国からロシア,リビアまでの各地を転戦する。デモでは分からなかったが,前作以上にストーリー重視の内容となるようだ。今回は,腕に付けたコンピュータ機器にデータを入力することでセーブできるという設定だが,1度使うとその機械のバッテリーが切れてしまうなど限られた中でのオプションとなっている。すでに90%の開発状況ということで,この夏のリリースが待たれるところだ。(Okutani)


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