"Colin McRae Rally"といえば，当サイトでも美しいScreenshotsなどと交えてお伝えしたきた，Rallyゲームの主ともいえるシリーズ。マクレーの乗る「Ford Focus」を始め，スバルインプレッサや三菱のランエボなど，クルマファン感涙モノのレーシングマシンが登場する。"ラリー"をモチーフにしているので，同じコースの周回を競うのではなく，時には国境をもまたぐ一本の長いコースを，相棒のナビゲータと共に高速で走り抜けるわけだ。同社のブースではXbox版，PS2版のCMR3をプレイすることができたので，後ほどUp予定のプレイムービーなどの撮影も兼ねて，プレイしてみた。

　Xbox版，PS2版の両方を遊んでみて印象に残ったのが，初心者でもおそらくすぐにとっつくことができるほどアーケードライクな操作フィーリングだ。決して"簡単"とか，そういう意味ではなく，要するに操作フィーリングがいい意味で"クセ"がないということ。とはいえ，雪原のステージ，アスファルトのステージ，ダートのステージなど，細かな路面状態の変化を楽しめる感覚はもちろん備わっている。
　また，デモンストレーションマシンの少々押さえ気味なボリュームでもハッキリと聞き取れるエンジン音は，各マシンごとの個性を強調し，ラリーの雰囲気をさらに高める仕上がり具合となっていた。

　CMR3では，世界8か国に存在する全56のステージを舞台に，本物さながらのラリードライブが可能。どのステージも共通して，刻一刻と変化する路面状況に合わせた走りが要求される。雨や雪，舞い上がる砂ボコリなどの環境エフェクトや，コースの脇を固める自然描写は，ラリーゲームの最高峰といっても過言ではないだろう（とくに，一人称視点におけるフロントガラスにたたきつけられる雨，そしてそれを振り払うワイパーなどは必見だ）。

　唯一気になった点があるとすれば，やけにこじんまりまとまっていて"3"のオーラを出していなかったこと。確かにグラフィックスなどはある程度キレイになっているし，ムービーにこそ移っていないが雨や雪がフロントウィンドウに叩きつけられる描写などは非常に見事。しかし，それだけにしか過ぎない感もある。キレイなレースゲームなど世の中に満ち溢れているので，名門"CMR"には，ぜひそれ以上のものを目指してほしいところだ。

　ところで，現場のCodemastersスタッフに"PC版って予定にあるの？"と聞いてみたところ"もちろん"との答え。ただ，発売日などの詳細は未定のままだ。過去にCMRシリーズを体験して，すっかりCMRのトリコになってしまったプレイヤーも多いことだろう。なるべく早いPC版−−しかもPC版ならではのフィーチャーを引っさげて−−の登場を願うばかりだ。（Gueed）

※以下のScreenshotsは，上半分3枚がPS2版，下半分2枚がXbox版のものです