「Roller Coaster Tycoon」は,アメリカではカジュアルゲーマー層に息の長い人気を誇る箱庭系の2Dシミュレーションゲームだ。「Sim City 2000」を連想させる古いタイプのグラフィックスだが,ロースペックなマシンやノートPCでのプレイでは威力を発揮しそうだ。もっとも,ゲームプレイはBullfrog Productions社の名作「テーマパーク」に極似しており,スリルや利便性,腹の空き具合に至るまで不平を言い続ける来場者のために,終ることのない遊園地経営を強いられる。その楽しさと苦しみの微妙なバランスが,この手のゲームの醍醐味といえるのではないだろうか。
Roller Coaster Tycoonの最新作では,全米で広くテーマパークの経営を展開するSix Flags社と提携し,シナリオモードではロサンジェルス近郊にあるマジックマウンテンを始めとする遊園地が再現されている。これらのシナリオでは,いくつかのアトラクションが足りない状態の遊園地を再建したり,もっと人を呼び込めるようなレイアウトにしたりという目標を達成していく。このため,このゲームの正式名称も
「Roller Coaster Tycoon 2:The Six Flags Edition」となることが,このデモ会場にて開発者から伝えられた。
もちろんタイトル名が示すように,このゲームの最大の目玉といえば,ジェットコースターを建設できるということだ。今回からは,
1024×768ドットまでの高解像度に対応し,ゲーム内の基準にして200mほども高く建設できるようになっている。これまでは,周囲の建物を含めたエリアの雰囲気を統一しても,友達にデータを送信するときにはジェットコースターのみの情報しか送られないというのが不評だったが,今回は
エリア全体の建物を終結させて一つのオブジェクトに仕立てることも可能になった。
今回からは,数10種類のオブジェクトにアニメーションが施され,通風孔やたいまつなども見栄えがするようになった。さらに,大都市の中心部分になるようなビルのテクスチャデータなども登場したため,ニョキニョキと高層ビルが立ち並ぶ街中に,ジェットコースターやほかのアトラクションがあるような公園も設計できるのだろう。今回のオブジェクトは,設置する前は半透明の状態で表示されるため,失敗してズレた場所に置いてしまうというようなこともなくなるだろう。
発売されたら,ファンの人はまた眠れない日々が訪れるに違いない。(Okutani)
※Screenshotsは入手できなかったので,現場で撮影したムービーからのキャプチャになっていることをお断りしておきます