当サイトでも幾度となく取り上げてきた期待のRTS「Warcraft III：Reign of Chaos」（以下，WC3）。今年のE3では，プレイアブルなシングルプレイモードのデモが用意されており，Orcのキャンぺーンの一つを遊ぶことができた。

　WC3のシングルプレイモードは，各シナリオごとに用意されるクエストを達成していきながら，ストーリーに沿ったゲーム展開を楽しんでいくスタイルだ。クエストは，物語のストーリーラインに関わるメインクエストと，物語の本筋には関係しないが，味方の救出や強力なアイテムの獲得などといった要素に関わるサブクエストの大きく二系統に分けられており，マップを徘徊して達成条件を満たしていくことで，それらのクエストをクリアしていく。
　E3の会場にて用意されていたデモシナリオのうち筆者がプレイしたものは，Orcバージョン。Orcの一団が浜辺に打ち上げられるところから始まり，襲撃され壊滅状態にあるOrc族の集落を巡りながら襲い来るモンスター達を倒し，散り散りになった味方との合流を目指していくといった内容だった。いかにも激動の物語の序章という雰囲気だが，山岳部を駆け上がると敵の部隊が丘の裾を走り抜けていたり，各地で味方と敵が交戦していたりと，演出面の出来栄えを見る限りでは，シングルプレイもかなり面白そうな印象を受けた。
　また，各マップごとに用意されているクエストは，一覧がゲームを開始した直後に表示されるため，RTS初心者などでも迷うことなくシナリオを進めていける。幅広い層から支持を受けるブリザードの，ユーザーに対する配慮がここにも見られるといった具合だ。対戦プレイを好む以外のユーザー層にも，積極的にアピールできるタイトルといえるだろう。発売もいよいよに迫ってきた感のある作品なだけに，期待は高まるばかりだ。英語版は6月発売，日本語版がどうなるのかが興味のあるところだ。某Blizzard開発者は「作るんじゃなかったかな？」と言っていたが，実際どうなるかはまったく不明。

　ちなみに，細かいゲームの概要やシステムについては，当サイトの「ここ」を参照してほしい。（TAITAI）