カプコンが"ブレインスポーツ構想"の第一弾「カタン」を発表! - 03/06 19:15


 本日行なわれた「カタン制作発表会」は,渋谷パルコクワトロ内に設けられているクラブ風のイベントスペースで行なわれ,落ち着いた雰囲気を感じさせる会場には多くの流通,プレス関係者が押し寄せていた。会場には歯に衣を着せぬトークでお馴染みのカプコンの岡本氏や,カプコン版「カタン」のキャラクター/イラストデザインを手掛ける松下氏(ファミ通の表紙で有名だ)らが訪れ,カタンの魅力についてやカプコンが日本で販売する経緯を語りながら,軽快なテンポで発表会は進んでいった。

 さて,今回発表されたカタン。超有名な作品ではあるものの,ボードゲーム自体の認知度の低さも手伝って,国内ではその内容についてあまり知られていないかもしれない。実際,会場内においても「カタンってどんなゲームなの?」といった声が聞こえたりもした。なので,まずはカタンというゲームについて紹介をしておこう。

 カタンは,未開の地「カタン島」を開拓していく対戦型のボードゲーム。プレイヤーはカタン島の豊かな資源を集めながら家や道路を建設していき,そこから得るポイント(家を一軒建てると一ポイント)を競い合う。施設の建設には木,土,羊,麦,鉄とある5種類の資源のいずれかが必要となるわけだが,どんな資源が手に入るかはすべてサイコロの目に委ねられている。加えて,各プレイヤーそれぞれが獲得できる資源が,ルール的にある程度制限されしまうところがこのゲームのちょっとしたポイントである。
 例えば,家を建設したいのに木が足りない! なんてことになっても,ゲームのスタート時に確保している土地に木を生産できる「森」がなければ,どんなに待っても木を手にいれることができないのだ。そこで重要になってくるのが"取引"の要素。つまり上記のような場合なら,誰か木を沢山持っているプレイヤーを探し,そのプレイヤーと自分の持っている資源を交換してもらう必要がある訳だ。ただ,この交換の要素がなんとも癖モノで,うま〜く相手の欲しい資源に対して"無茶な要求(ほかの資源を三つよこせ!とか)"を押し付けていき,自分の優位を確保していかなければならない。トップのプレイヤーを資源的に封鎖したり,裏取引したり,果ては脅迫したりと,白熱必至の展開が魅力的な作品なのだ。また,カタン島は六角形のパーツで構成されており,このパーツを組み替えることで舞台となるカタン島の地形を変化させることができ,毎回新鮮な気持ちでゲームを楽しむことが可能だ。
 運と交渉の要素の塩梅が非常に良くできており,ドイツではボードゲームの代名詞になっているほど。発表会にて岡本氏が「いやぁ〜,面白いっす!」と熱烈な調子で発言していたが,筆者もその意見にはまったく賛成である。

 カプコンはそんな傑作ボードゲームを広めるべく,まずは"アナログ版(要は普通のボードゲーム)"を発売し,その後にプレイステーション2版とWindows版を発売するようだ。開発は「天空のレストラン」や「いただきストリート3」などテーブルゲームの制作では定評のあるクレアテックが手掛ける。
 プレイステーション2/Windows版は,今年の冬あたりにリリースされる予定とのことだったが,嬉しいことにネットワーク機能を搭載しているらしく,プレイステーション2版とWindows版は相互に対戦も可能とのこと。対戦サーバーの利用は有料となってしまうようだが,新しいキャラクターの追加を始めとした充実したサービスを予定しているとも発表があったので,今後の期待したいところだ。
 またカプコンでは,このカタンを"知的エンターテイメントジャンル"及び"ブレインスポーツ構想"の第一弾として考えているらしく,カタン全国大会の開催発表もあった。残念ながら"第二弾"となる作品の発表はなかったが,なかなか興味深い動きなだけに今後の動向に注目だ。
 ちなみにアナログ版カタンが,3月21日に渋谷TSUTAYAにて1000個限定で先行販売される。興味がある人はぜひプレイしてみてほしい。(TAITAI)

(c)CAPCOM CO., LTD. 2002 ALL RIGHTS RESERVED.
(c)1995 Kosmos Verlag, Stuttgart, Germany
Original Title: Die Siedler von Catan
Character by c2002 Susumu Matsushita Company


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