ASUSTeK Computer(以下,ASUS)は,2025年1月上旬に行われたCES 2025に出展して,同社製PCやPCパーツ,周辺機器の新製品を多数展示した。本稿では,ブースの半分を使って大きく展示していたゲーマー向け製品ブランド「
Republic of Gamers」(以下,ROG)の注目製品を紹介する。
ASUSブースのROGコーナー
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2025年1月7日,ASUSは,ゲーマー向け製品ブランド「Republic of Gamers」の新型PCを発表した。いずれもNVIDIAの新型GPU「GeForce RTX 50」シリーズと,IntelやAMDの最新CPUを採用したのが特徴だ。日本市場では2025年上半期の発売を予定している
[2025/01/09 17:19]
ゲーマー向けノートPCは,薄型が特徴の「ROG Zephyrus」シリーズと,性能重視の「ROG Strix Scar」シリーズ,価格対性能比を重視した「ROG Strix G」シリーズから,それぞれ新製品が登場した。いずれも搭載GPUにNVIDIAの「
GeForce RTX 50」シリーズを採用するのが見どころだ。
ROG Zephyrusシリーズは,14インチ級の「
Zephyrus G14」と16インチ級の「
Zephyrus G16」の2025年モデルが発表となった。
Zephyrus G14は,CPUに「Ryzen AI 9 HX370」を採用したAMD版モデルを展示していた。GPUは「GeForce RTX 5080 Laptop GPU」を採用する。
Zephyrus G14
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一方,Zephyrus G16は,CPUに「Core Ultra 9 285H」を採用したIntel版モデルの展示となっていた。薄さ約17.4mmという薄型筐体ながら,GPUに「GeForce RTX 5090 Laptop GPU」を搭載できるのが見どころだ。
Zephyrus G16
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ROG Strix Scarシリーズは,16インチ級の「
ROG Strix Scar G16」と18インチ級の「
ROG Strix Scar G18」を用意。いずれもCPUに「Core Ultra 9 275HX」を,GPUにGeForce RTX 5090 Laptop GPUを搭載した最上位モデルを展示していた。
ROG Strix Scar G16
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ROG Strix Scar G18
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ROG Strix Scar G18の底面パネルは,工具なしで取り外し可能だ
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ROG Strix Gシリーズでは,18インチ級ノートPC「
ROG Strix G18」の2025年モデルを展示していた。CPUにCore Ultra 9 275HXを搭載したIntel版モデルは,GPUにGeForce RTX 5080 Laptop GPUを採用する。
ROG Strix G18
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また,ROGブランドの2-in-1 PC「
ROG Flow Z13」の2025年モデルも発表となった。展示機は,CPUにAMDのノートPC向け最新CPU「
Ryzen AI MAX」の「Ryzen AI Max+395」を搭載するという。冷却機構には,改良型ベイパーチャンバーや空冷ファンを採用することで,冷却性能を高めたとのことだ。
ROG Flow Z13
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ROG Flow Z13の背面パネルは,一部がシースルー仕様となっている
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また,外付けGPUボックス「
ROG XG Mobile」の2025年モデルも展示していた。本製品は,搭載GPUをGeForce RTX 5090 Laptop GPUに変更したほか,既存製品と比べて筐体が大幅に小型化しているのがポイントだ。
外付けGPUボックスのROG XG Mobile
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なお,PCとの接続インタフェースには,Thunderbolt 5を採用しているのだが,ROG Flow Z13はThunderbolt 5ポートを搭載していない。今後,Thunderbolt 5ポートを備えたROG Flowシリーズの製品が登場するのが気になるところだ。
小型PCベアボーンの「
ROG NUC」からも,2025年モデルが登場した。小型筐体に上位クラスのCPUとGPUを搭載するという方向性は既存製品と共通で,GPUには,GeForce RTX 5080 Laptop GPUを搭載するという。CPUは「Core Ultra 200HX」シリーズの24コアモデルを採用するとのことで「Core Ultra 9 285HX」,またはCore Ultra 9 275HXを搭載するものと思われる。
ROG NUC
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インタフェース類は,前面にUSB 3.2 Gen 2x2 Type-C×1,USB 3.2 Type-A×2,4極3.5mmミニピンヘッドセット端子を搭載する。背面には,USB 3.2 Type-A×4,2.5Gbit対応LANポート,Thunderbolt 4×1,DisplayPort 2.1出力×2,HDMI 2.1出力×2が並ぶ。
ROG NUCの背面インタフェース
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ディスプレイ製品では,26.5インチサイズで,解像度3840×2160ドット(以下,4K),垂直最大リフレッシュレート240Hzの量子ドット有機ELパネルを採用した「
ROG Swift OLED PG27UCDM」に注目だ。最新世代の有機ELパネルを採用することで,画面のちらつきやブレをさらに軽減するという。
ROG Swift OLED PG27UCDM
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4K解像度の有機ELパネルを採用した27インチクラスのディスプレイは,いくつかのメーカーから登場しており,2025年のゲーマー向けディスプレイにおけるトレンドとなるかもしれない。
31.5インチサイズの「
ROG Strix XG32UCG」は,解像度3840×2160ドットのIPS液晶パネルを採用した製品だ。本製品は,3840×2160ドット表示で垂直最大リフレッシュレート160Hz表示と,1920×1080ドット表示で最大320Hzを切り替えられる「dual-mode」機能を搭載するのが見どころだ。2024年11月に登場した「
ROG Strix XG27UCG」の31.5インチ版といった製品と言えようか。
ROG Strix XG32UCG
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PCパーツでは,GeForce RTX 50シリーズ搭載グラフィックスカードと,IntelやAMDの新型チップセットを搭載したマザーボードを多数展示していた。以下,写真を中心に紹介する。
簡易液冷クーラーを採用したGeForce RTX 5090搭載カード「ROG Astral LC RTX 5090」
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空冷ファン採用のGeForce RTX 5090搭載カード「ROG Astral RTX 5090」
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ROG Astral RTX 5090の厚みはかなりのもので,ほぼ4スロットサイズだ
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GeForce RTX 5070搭載カード「ROG Strix RTX 5070 Ti」
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ROG Strix RTX 5070 Tiの厚みはほぼ3スロット分だ
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価格対性能比を重視したGeForce RTX 5070搭載カード「Prime RTX 5070」
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TUF GamingブランドのGeForce RTX 5090搭載カード「TUF Gaming GeForce RTX 5090」
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TUF Gamingブランドでは,Radeon RX 9070 XTを搭載したグラフィックスカードも展示していた
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Intel B860チップセット搭載のATXマザーボード「ROG Strix B860-F GAMING WIFI」
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MicroATXマザーボード「ROG Strix B860-G GAMING WIFI」
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Mini-ITXマザーボード「ROG Strix B860-I GAMING WIFI」
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ATXマザーボードの「ROG Strix B860-A GAMING WIFI」
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AMD B850チップを搭載したマザーボード群
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ASUSは,2025年2月1日に秋葉原の「LIFORK AKIHABARA II」でイベントを開催する予定で,GeForce RTX 50シリーズ搭載グラフィックスカードや,最新マザーボードを展示するという。ASUSの2025年新製品に興味のある人は,足を運んでみるといいだろう。